ビジネスで使える心理学「カクテルパーティ効果」とは?
こんにちは、Rです。
今回はビジネスシーンで使える心理学、「カクテルパーティ効果」についての記事です。
当記事は心理学を学んでいる大学生に執筆してもらいました。
心理学部卒の管理人が監修しています。
この記事を読むと分かること
- カクテルパーティ効果とは?
- どんなビジネスシーンで使えるの?
- カクテルパーティ効果のメリット・デメリット
- カクテルパーティ効果を使った体験談
カクテルパーティー効果とは
「カクテルパーティー効果」とは、簡単に言うと自分の関心のある言葉や音声だけは無意識に聞き取り、安心感を覚えるという効果です。
例えば、駅の雑路、街頭、騒がしい場所など、我々は多くの音が混じりあった中で生活しています。
しかし、そんな中でも自分の名前を呼ぶ声がすると、他の音よりも鮮明に聞こえてくるのです。
つまり、カクテルパーティー効果は自分の関係のある言葉や会話は耳に入ってきやすく、聞き取ることができるという人間の聴覚効果のことだと言えます。
このカクテルパーティー効果は、会社のプレゼンテーションや面接など多くの場面で力を発揮する心理学です。
当記事では、カクテルパーティー効果に関する細かな解説や具体的な活用方法まで解説していきますので、就活活動を成功させたい人や自分のプレゼンを通したい人などは参考にしてみてください。
カクテルパーティー効果についての詳しい解説
カクテルパーティー効果とは、1953年にイギリスの心理学者のコリン・チェリーによって提唱された音声の選択的聴取に関する心理学的効果のことです。
別名、カクテルパーティー現象とも呼ばれています。
人間は自分と関連のある言葉に無意識に反応する、と解説しましたが、人にはそれぞれ反応しやすい言葉やキーワードなどが存在し、その人のライフスタイルの中には、それらの言葉などに伴うクセや条件反射が生まれています。
メンタリストDaiGoは自身の著書で以下のように述べています(『一瞬でYESを引き出す心理戦略』を参照)。
人間というのは不思議なことに、溢れるほどの情報と向き合ったとき、自分に関係のない情報、自分が必要ではない情報はあまり脳に響かない。
ところが逆に、自分に関係ある言葉やフレーズがあると、その他の情報をかき分けてでも耳に入ってくる。
意識していなくても情報が響いてくる、届いてくるものなのです。
つまり、それぞれの人に無意識で染みついているクセや条件反射などを上手に利用することができれば、相手との距離を縮めやすくなるのです。
例えば、あなたがどうしても入社したい会社があるとしましょう。
しかし、その会社は大手会社なので簡単には面接で受かることはできません。
そのような面接の場面で力を発揮するのがカクテルパーティー効果になります。
この場合、まずは入社したい会社のホームページなどから情報を得ましょう。
その時に社訓や企業理念などを一通り読んで、その会社に関連することや言葉・キーワードなどを洗い出します。
そして、それらの言葉を面接の会話の中でさりげなく散りばめていくだけです。
この時に注意したいのが、それらの言葉などを使用しすぎないということです。
やりすぎるとただの媚売りになります。
ここまでのおさらい
①その人が関連している物事や言葉、キーワードなどを見つける
②見つけた言葉をどのように使っていくか考える
③その人との会話の中に、その人に関連する言葉などを意識して入れてみる
☆③の時に、その人に関連する言葉を少しだけ強く発音したり、その言葉の前後に間を空けて話したりするとさらに効果が期待できます。
しかし、この時はさりげなくで十分です。何故なら、その人からしたらただでさえ大切な言葉なので、やりすぎも良くないと言えるからです。
カクテルパーティー効果を効果的に活用して、多くの場面で結果を残していきましょう!
カクテルパーティー効果のメリットとデメリット
ここからは「カクテルパーティ効果」のメリットとデメリットについてご紹介していきます。
メリット
カクテルパーティー効果の一番のメリットは、どのような人にも使用することができるということです。
現在、ビジネス系心理学について多くの情報がネット上や本で出回っていますが、そのビジネス系心理学を理解したところでそれぞれの人の性格に対してどのように応用していけばいいのかいまいち分からないという事態が発生することがあると思います。
しかし、カクテルパーティー効果はその人に関連することを見つけて、会話の中にちりばめて話せばいいだけなので、その人の性格や考えなどに関係なく活用することが可能です。
デメリット
カクテルパーティー効果のデメリットは一歩間違えるとただの媚売りになってしまうということです。
その人に関連している言葉というのは、その人からすると常日頃から大切にしている言葉で、他の言葉よりも敏感に反応します。
そのため、最初は良い印象を持たれる可能性はありますが、やりすぎると「こいつただの媚売りだ」「俺が好きな言葉だと知ってて使っているな」など、悪い印象を持たれます。
カクテルパーティー効果に関する体験・経験
「~のために」という言葉がカギとなり、プレゼンを成功に導いた
私は大学三年生の21歳男です。
大学では経営学部に在籍し、成績もある程度良い成績をキープしています。
しかし、不得意なことがあります。
それが、プレゼンテーションです。
小さい頃から、人前で話すことが嫌いで、プレゼンのような人前に立つことは極力避けて生きてきたせいか、大学でのプレゼンテーションは一度も成功したことがありません。
そのような私が一番嫌いな授業が一か月程度の期間で先生から出題されるテーマ(政治問題やSDGs関連など)について情報収集とプレゼンの準備をして、それをもとに解決案や今後の対策をグループでプレゼンするという授業です。
私にとっては最悪ともいえる授業でした。
その授業が大学三年生の重要な時期にやってきました。
どうにかして、良い成績を取らないと大変なことになるので、プレゼンを成功させるためにネットや本などをフル活用して、どうすればプレゼンを成功させることができるのか調査しました。
その時に知ったのがカクテルパーティー効果です。
焦りに焦っていた私は「これだ!」と心の底から感じて、どうすれば実践できるかを考えました。
そこで、その授業の担当の先生が良くおっしゃる言葉などを思い出すと、その人のためにやその地域のためになどの「~のために」という言葉を良くおっしゃっていると思い出しました。
そこでプレゼンテーションの台本に、「~のために」という言葉を散りばめて、準備を進めました。
そして、当日のプレゼンでは「~のために」という言葉を意識して発声したせいか、プレゼンテーションは見事大成功し、成績も今までで一番良い成績を取ることができました。
私はこの出来事を通じて、カクテルパーティー効果の力強さと汎用性の高さを感じました。
今後の面接や恋愛などでも活用していこうと考えています。
確かに恋愛でも効果的なテクニックですね。
カクテルパーティー効果を活用して、言葉を武器に戦おう!
本記事ではカクテルパーティー効果について解説してきました。
ここまで記事を読んだ方には分かる通り、カクテルパーティー効果は絶大な力を誇るビジネス系心理学だということが分かると思います。
もしかするとあなたは、今後面接やプレゼンなど自分の言葉で勝負する機会があるのではないでしょうか???
でも大丈夫です。
まずは相手の言葉を盗んで、しっかりと構成を立て、効果的に使用すれば、あなたの言葉は武器になります。
【参考文献】
メンタリストDaiGo(2013)『一瞬でYESを引き出す心理戦略』ダイヤモンド社
東京大学『カクテルパーティー効果の工学的利用』 Microsoft Word - coe1.doc (u-tokyo.ac.jp)
最後に
以上、「ビジネスで使える心理学「カクテルパーティ効果」とは?」でした。
いかがでしたでしょうか。
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